あるがままに。

二重生活

生きた血を

わたしは生きた獲物を捕らえるが如く
男を沼の底から誘い出す
エサはわたし自身だ
沼のドロで汚れた手と唇で
わたしはまた汚される
次々に、這い出してくる獲物たち
わたしは拒むことなく汚されることを
自分自身を痛めつけるように
受け入れる
また、今日もその繰り返しだ

早く明日になればいいのに
そもそもわたしに
明日など来るのだろうか
わたしなんかに生きた血を
分けてくれるのか

悪夢

12年前のまま、その時のままだった。
彼の顔は忘れもしない。
77号室に、水浸しの私が
絨毯のひかれた階段を駆け上がっていく、
後ろからはしんちゃんが追いかけてくる。
必死で逃げようとするが
私は力尽きてしまう。そして、犯される。
12年前の彼には会えないままだった。

all for me

あなたの声も忘れてしまった
その笑顔も。
気が合って付き合ってきたわけじゃない
ただお店を通して偶然私を
指名した結果、出逢って
なぜか個人的にも共鳴するものがあったんだろう。
お互い束縛し合って、
何度も血を流したよね
私たち、これから
どうなるんだろうね
あなたの誕生日に他の人に抱かれる
気持ちを分かってくれますか?
無視は最大の、、、
あ、忘れた。

we don't talk anymore

一言でいうと、そういう関係。
私と彼らは
繋がってなどいない。
誰も私を探さないし
探せないと思う。

潜りにもぐって、私は生きてく。
早くキスマークを消してください。
上塗りでも良いから。

指輪とネックレスで私を

縛ろうなんて、無理だよ
私は自由に生きるんだ
他人が付けた
キスマークのついた胸を
気付かないでいる
あなたが悪い


私は正気だ



白い狂気はあなたのほう
骨も皮も剥ぎ取って
毎日見つめて口づけを

文通相手

そうそう、私には文通相手もいる。

私より幾分若いが

年上にしか見えない。というのは

入院先で知り合ったからだ。

私には話し相手があまりいなかった。

嫌がっていたが断れずに、結果的には

文通をする羽目になってしまった。

でも体を求められたり

素性を知られたりするより良い。

耕志さんは、電車好きだったり

アマチュア写真家といって自分を

皮肉ったり、

結構自分の似顔絵が上手かったり、

私には良い暇つぶしになる。

仕事やブログやネットからの出発ではないところ

が少し気に入っている。

この関係は健全だと。




始まりがあれば、終わりが必ずある。

その言葉を、どんな人に対しても

頭で繰り返し流し続ける。


寂しい人間だと我ながら思います。